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Reach One|株式会社ビズリーチ(BizReach)【企業公式ブログ】

株式会社ビズリーチの公式ブログ「Reach One(リーチワン)」です。 Reach Oneでは、ビズリーチのメンバーやプロジェクトの紹介、社内外のイベントレポートなどを通じて、「ビズリーチのイマとこれから」をお伝えします。

REACH ONE

ビズリーチのイマとこれから

「Pairs」と「キャリアトレック」の中の人がサービス運営で大切にしていること

今回は2月7日に、Pairsを運営する株式会社エウレカさんとキャリアトレックが一緒に行ったイベント「マッチングサービスの運営で大切にしていること【Product Marketing Meetup】」の様子をお届けします!

d-cube.connpass.com

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エウレカさんのオフィスで行った本イベントはほぼ満員!イベントの様子は、ソフトバンクビジネス+ITのメディアで紹介されました。

www.sbbit.jp

パネルディスカッションでは、マッチング率を高めるためのプロダクト施策や、競合が多くあるなかでユーザーに選ばれるためのサービス開発について議論。後半で盛り上がった内容を一部ご紹介します。

登壇者

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左から株式会社ビズリーチ青山、鈴木、株式会社エウレカ金田氏、金子氏

プロフィール

金子 慎太郎 氏 株式会社エウレカ 執行役員CTO 
2010年、東京理科大学理学部を卒業後、組込系企業に入社し品質保証に従事。2011年、カナダ留学。帰国後、東京理科大学の研究室OBとして最適化理論の研究に携わる。2012年、株式会社エウレカに入社。「Pairs」および「Couples」の立ち上げメンバーとして開発に参画。2016年10月、執行役員CTOに就任。


金田 悠希 氏 株式会社エウレカ Pairs事業部責任者  
2012年4月、新卒でモバイル系のベンチャー企業に入社。複数の新規ゲーム立ち上げに従事。マネージャーとして事業および組織設計に携わる。2016年4月、株式会社エウレカに入社。恋愛・婚活マッチングサービス「Pairs」の事業責任者を務めている。


青山 弘幸 株式会社ビズリーチ キャリアトレック事業本部 マーケティング部 部長  
新卒でインターネット広告会社へ入社し、2011年に株式会社ビズリーチに入社。マーケティング組織をゼロから創り「インハウス・マーケティング」の体制を構築。「ビズリーチ」のマーケティング担当として事業を牽引。現在は「キャリアトレック」のマーケティング責任者として、ユーザー獲得、BtoBマーケティング、オウンドメディア等を管掌。


鈴木 康弘 株式会社ビズリーチ プロダクト開発部 部長 キャリアトレック事業本部 プロダクト開発責任者  
東京工業大学大学院卒業。2009年、フューチャーアーキテクトに新卒入社し、大手小売業の販売管理システムの開発に従事。2010年、株式会社ビズリーチに入社し、5年間で5事業の立ち上げに従事する。現在は「キャリアトレック」のプロダクト責任者を務め、事業部を横断したプロダクト開発組織の設計、管理、育成業務に従事する。




ユーザーを獲得するだけのマーケターは減っていく?

青山:サービス開始から約4年で現在500万ユーザーを突破した、Pairsさんの過去から現在に至るまでのチーム体制についてお聞かせください。

金子:立ち上げ時はとにかく1日に何回リリースできるかという感じでした(笑) まずサーバーサイドとネイティブアプリに分かれ、次第にネイティブアプリもiOSとAndroidでそれぞれ2〜3人、サーバーサイドも10人ほどの規模になり、それに伴いディレクターやデザイナーも徐々に増えていきました。 しばらくは一つの大きなチームで開発をしていたのですが、ある程度人数が増えてからは、施策ごとのチーム編成をし、スクラム体制を構築しています。昔は意思決定も経営メンバーが行っていましたが、現在は各チームにその権限を委譲しています。

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Pairsのユーザー数推移

金田:特徴的なお話をすると、エウレカでは今年から、サービスの企画開発をするプロダクトチームとユーザー獲得を担うマーケティングチームが、一つの組織になりました。 それによって改めて感じたのは、ユーザーを獲得するだけのマーケターは今後減っていくだろうなということです。例えば、ユーザーを獲得するにしても、競合と比べたときにプロダクトのどの部分に価値があるかということを理解していないと、サービスの本質をターゲットに正しく伝えられませんよね。私たちは獲得した後のユーザー向けにもサービス内での施策を設計していますし、そうすることではじめて獲得コストの最適化につながると考えています。 今後は、出稿媒体の最適化だけでなく、ユーザーにとってより快適な初期体験を提供できる「プロダクトマーケター」が求められると考えています。将来的にはマーケター自身もユーザー獲得後の施策を考えられる体制にしていきたいですね。

青山:マーケティングの観点から見ると、アクイジションとサービス体験は分けて考えていることが多いですが、確かに顧客からするとちぐはぐに見えかねないですよね。

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キャリアトレックのマーケティング体制

金田:そうですね。クリエイティブ一つを見せるにしてもサービスの哲学がすごく影響すると思うんです。例えば、男性向けには女性のボディラインを強調したクリエイティブを使った方がおそらく獲得コストは下がるかもしれない。 でも、私たちは安心安全でクリーンなサービスを開発・運営していきたいので、「Pairsの本質的なサービス価値が伝わるのは、こういうクリエイティブではない」ということを明確な意志を持って説明できるマーケターでなければなりませんし、そういう人が増えて欲しいなと思います。また、そういった人は数字だけを追いかけていても絶対に生まれないとも思っています。



ビジネスサイドのプロダクト開発にはセールスの声が必要

青山:売上げやユーザー数など数字を追う必要がある中で、イノベーションを起こせる人はどのくらいいるのでしょうか。KPIを追うことはできても、イノベーティブな部分は数字で見えづらい部分もあるかと思います。

鈴木:例えば「新商品の開発」によってグロースさせることは、分かりやすくイノベーティブですよね。しかし、実際にはスタンダードなものをしっかりと運用して成長させていくフェーズがあると思っています。 我々の場合、今は事業をしっかりと成長させていくフェーズなので、イノベーションの捉え方が少し違うかもしれません。

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キャリアトレックのプロダクト体制

それを踏まえた上でお話すると、キャリアトレックでは、仮にプロダクトの課題を一人で特定できたとしても、アイディエーションの部分では職種やチームをまたいでワークショップをやっています。

bita.jp
職種をまたいだマーケティングの取り組み

特徴的な部分は、ビジネスサイドのプロダクトはセールスも一緒になって課題解決をしているところですね。デザイナー、エンジニアといった作り手側の視点とセールスサイドの顧客視点から得られる発想は大きく違うので、イノベーションを起こすには上手くコミュニケーションパスを通していくことが大切だと日々感じています。

立ち上げもグロースもできる「総合格闘家」にならないといけない

イベント終盤ではディレクター、プロダクトマネージャー、マーケターの境目がなくなる中、どういう人材が求められているのかという話になり……

金田:立ち上げのフェーズでは”プロダクトマーケットフィット”という考え方が大切です。「プロダクトのどの部分にテコ入れすればこの市場で勝ち切れるか」ということを考える力が求められますし、エンジニアと綿密なコミュニケーションを取りながらプロダクトを作り上げるので、必然的にプロダクトマネージャーとしての能力が培われます。一方で、グロースのフェーズになって「これから広告費を投下していくぞ!」というタイミングになったときには、必然的にマーケターとしての要素も培われます。

ですから0→1の立ち上げと、1→10のグロースのフェーズを経験している人は強いかなと。もしくは、それができる人が社内にいない場合に、外から連れてきたり、自分で勉強して身につけられたり、といった人はこれからさらに価値が高まると思います。

青山:マーケターとプロダクトマネージャーの役割はクロスオーバーしますよね。メンバーのスキルを考えてプロジェクトを推進していくことは大切だと思うのですが、いち個人の能力開発だけで言うと「総合格闘家」にならないといけないなと思うことが多々あります。

立ち上げフェーズででは、マーケターはCRMもCSも何でもやります。僕の場合も顧客体験を最大化することに向き合っていた結果、気付いたら色々なスキルが身についていたという感じです。

金田:そうですね。何でもやらないといけない状況のときに人は成長するように思います。

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マッチングサービスの作り手が運営する上で大切にしていること

青山:では最後に、マッチングサービスを運営する上で各々が大切にしていることや、未来について語って締めたいと思います。

金子:Pairsは、安心安全にご利用いただける「オンラインデーティングサービス」ですが、いまだにガラケー時代のいわゆる「出会い系」と呼ばれるサービスと同じカテゴリで認識されている場面もまだまだあるので、私はエンジニアリングでそのイメージを払拭していきたいと思っています。

オンラインデーティングサービスを文化として日本にも根づかせることを目指して、「文化として根づかせるためには、2020年にはこうなっていなければならない」と想定しているイメージがあります。それを実現するために、今できることをPairsに還元していく、技術をつかって解決していく、ということを重要視して今後も運営していきたいです。

金田:マッチングサービスは社会意義性がとても大切だと思っています。Pairsの場合、既にオフライン事業者が数多くいる中で、「オンラインデーティングを日本の文化にする」というミッションが重要になってくるかなと。

国内のオンラインデーティング業界においてマーケットリーダーである私たちが少しでも信念を曲げた選択をしたら、業界そのものが社会からの信頼を失って崩れてしまう。そういったプレッシャーは常にもっているので、正しい選択を積み重ねることで社会を良い方向に変えて、結果として私たちの目指す「文化にする」ということを実現していきたいです。ミクロな部分では、ライフステージの大切な節目を担うサービスとして、一人ひとりのユーザーと誠実に向き合っていく姿勢も引き続き大切にしていきたいですね。

青山:ウェブサービスだとお客様が見えなくなってしまうことって沢山あるんですね。でも先ほど、金子さん、金田さんも話されていたように、社会的意義というか、世の中を良くすることを考えると、社会や顧客を向いたサービスにしていきたいです。 実は年末に実家に帰ったら、祖母が僕の会社のことを知っていたんですよ。CMをやっているので。これには驚きました(笑)。 公明正大であることや、社外・顧客を向いたサービス運営を大切にしていきたいです。

鈴木:未来に向かって、人が働く、生産性を高めるというのはこれから特に重要になっていくのではと思います。自由な働き方、シニア領域……新しいトレンドが生まれてきていて、新しい出会いや働き方をしっかりとサポートしていける社会的なインフラになっていきたいと思っています。

HR Techは意義深いと思っています。そのような文脈の中で、私たちは今何をすべきかを考えてやっていきたいなと。日々やっているのは地道な改善であったりサービス開発ですが、先の未来を見据えながら取り組んでいきたいですね。

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