Reach One|株式会社ビズリーチ(BizReach)【企業公式ブログ】

株式会社ビズリーチの公式ブログ「Reach One(リーチワン)」です。 Reach Oneでは、ビズリーチのメンバーやプロジェクトの紹介、社内外のイベントレポートなどを通じて、「ビズリーチのイマとこれから」をお伝えします。

REACH ONE

ビズリーチのイマとこれから

事業拡大に向けて会社のOSを作る!BPRチームが取り組んだ業務プロセス改善

こんにちは、新卒採用担当の荒井です。

ビズリーチは今年の4月で事業を開始してから8年が経ち、ビズリーチの他にキャリアトレック、HRMOS、スタンバイ、ビズリーチ・キャンパスなど様々な事業を生み出してきました。
このように複数の事業を運営するなかでは様々なビジネスプロセスが生まれますが、請求フローなど社内で統一すべきプロセスも事業単位で独自のやり方をしてしまうと、会社全体で見た時に無駄な工数がかかってしまいます。

そのため、会社の拡大フェーズにおいてそれぞれの事業を円滑に進めていくためには、お客様の目には見えない社内の業務プロセスを改善することが非常に重要ですが、いざ取り組むとなると複雑な課題に多く立ち向かうことになります。

今回はビズリーチの業務プロセスづくりを牽引してきた國分のインタビューを通じて、「スタートアップが事業拡大/多事業化するフェーズでぶつかりがちな課題と、解決のポイント」をまとめてみました!

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國分 佑太 / Yuta Kokubun
業務系コンサルにて、3年弱で10社の業務改革PJ支援を経験。その後EdTech系スタートアップのエンジニアに転身し、サーバー・フロント・インフラ等の開発全般とチームマネジメントを経験。ビズリーチに入社後はエンジニア、海外事業責任者、事業戦略BPRなどを経験し、現在はHRMOS事業部のプロダクトマネージャー。最近はデザインも勉強中。

会社全体のビジネスプロセスを最適化するBPRチーム

– BPR(Business Process Re-engineering)とはどんな部署ですか?

社内外における一連のビジネスプロセスを見直し、社内のムダや不合理な部分を省いて最適なプロセスを築くことを目的とした部署です。
ビズリーチでは、直近だと 2016年だけで3つの新規事業を立ち上げるなどスピード感をもって複数の事業を展開してきましたが、複数事業の体制を立ち上げるフェーズにおいては、それぞれの事業における独自のビジネスプロセスが存在していました。しかし、それらのビジネスプロセスを比較してみると、請求のフローやBtoBマーケティングなど、事業部毎ではなく会社全体として共通化できる点が見えてきました。業務の中で「あれ、この問題は前にも解決したことがあるな」と感じた経験がある方は少なくないと思いますが、同じ問題を二度解くことはコスト増加につながってしまいます。
このような会社全体における課題を解決していくことが、我々BPRのミッションです。

– 先日のイベントには多くの方が参加されていましたね

はい、「UX改善で必要なことは、業務システム改革から学んだ」というイベントを開催し、当日は70名近い方々にご参加いただきました。

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– どんな内容のイベントでしたか?

先ほどお話した通り、複数事業を素早く展開していくには「同じ問題を二度解かない」事が非常に重要です。特に、スタートアップはリソースが限られています。

イベントでは、ビズリーチが成長速度を加速させるにあたり、同じ問題を二度解かないために、業務プロセスをどう改善していったのか、またその過程において大変だったことや工夫したことなどをお話させていただきました。

– もう少し詳しい内容を聞かせてください!

では、イベントでお話した内容もピックアップしながら、実際にBPRチームがどのような課題に対して、どのような施策を行ってきたのか、お伝えしますね。

スタートアップが事業拡大/多事業化するフェーズでぶつかりがちな課題と、解決のポイント

BPRのゴールは、それぞれのサービスが提供できる価値を最大化することです。その観点から、今回は特に2つの課題について取り上げたいと思います。 

課題1:接点を持った顧客データを活用しきれず、複数サービスを効率的にお届けできない。

まず一つ目は、過去に接点を持った多くの顧客(法人のお客様)データがあるにも関わらず、なかなか活用できないという課題です。
Webでのお問い合わせ、訪問、イベント、以前にご契約実績あり、など様々な経路で過去に接点を持ったお客様や、複数のサービスで接点を持ったお客様のデータを活用しきれないが故に、眠ったままの状態になってしまうことが多々ありました。

解決のポイント

ポイントは「データの一元管理」と「お客様のモチベーションの適切な可視化」です。
サービスAを提案した結果、お客様からご期待いただけなかった場合でも、サービスBの需要はあるかもしれません。全てのサービスにおいて顧客価値を最大化するためには「だれ」が「何」を「いつ」必要なのかを出来る限り正確に把握しておくことが必要です。そして、この課題の多くはMAツールを使うことで解決できます。

ビズリーチの事例

以前は「データの一元管理」が徹底できておらず、色々なシステムにデータが散在していました。
例えば、Aさんと言うお客様と3回色々な経路で接点を持つ時、別々のシステムで管理していると同じAさんと考えられないため、「Aさんと以前接点を持った」という事実を管理できない。そうすると、Aさんは3回「初めましてビズリーチのXXですが」という連絡を受けてしまう可能性があり、とても良い体験とは言えません。こういった問題を解決するため、ビズリーチではお客様との接点データは必ずMAツールのMarketoに集約するようにしました。データ登録時に「以前に接点があったお客様か」を検知するためです。その結果、データの一元管理を高い精度で実現でき、お客様体験の大幅な改善につながっています。

「データの一元管理」と同時に取り組んだのは、「お客様のモチベーションを適切に可視化する」ことです。
お客様のサービスに対するモチベーションは、一般的にはセールスが接点を持った瞬間が一番高く、その後は徐々に下がっていきます。にもかかわらず、以前はその部分が考慮されておらず、図らずも「温度感が下がらない」前提でスコアリングされてしまっていました。モチベーションが高いとシステムに表示があり、それを頼りにセールスがご連絡をしてみたら、実際には過去に接点を持ったタイミングからかなり時間が経ってしまっており、お客様は既に興味をなくしていた、といったこともありました。
そこで、時間の経過と共にモチベーションが下がっていくようアルゴリズムを改善し、その後も細かい改善を続けました。その結果、モチベーションの可視化精度が向上して、今まさにご興味を示してくださるお客様にタイムリーにご連絡ができるようになり、そういったお客様に圧倒的にサービスを提供しやすくなりました。

課題2:「同じ仕事」を「違う部署」が「各自のやり方」でやっている問題

一般的に「受注」や「請求」などの業務プロセスは、複数事業間で共通化できる部分があるにも関わらず、それぞれの部署の中で独自のプロセスを組んでしまいがちです。結果として経理などの複数事業に関わって仕事をするセクターでは、事業部ごとに異なるプロセスを把握する必要があるため業務が複雑になり、注力しなくてもよい仕事に時間を取られてしまいます。また、業務の引き継ぎの難易度も上がります。

解決のポイント

まず最初のステップとして、目の前の仕事が事業価値を生み出す仕事なのか、間接業務なのかを見分ける必要があります。その上で、間接業務なのであれば他事業と共通化していきます。提供するサービスの内容が異なる場合でも、ビジネスプロセスにおいて社内で共通化できる部分は多く存在します。プロセスの共通化を達成できると、社内の貴重なリソースをお客様への価値提供に多く割りあてることが可能になります。

ビズリーチの事例

1年ほど前、社内で別々に作られた請求機能が2つ稼働していました。
2つ目が作られた当時は会社が職能別組織体制を止め、事業部制を開始したばかりの時期。各事業部ごとに意思決定をするようになった結果、事業部ごとの連携が薄くなり、「法人のお客様に正しい金額で請求書を発行する」と言う全く同じ目的の機能が、それぞれの事業部ごとに一から開発されてしまっていました。そしてその結果、営業事務・経理・メンテナンスするエンジニアの工数が二重管理で浪費されてしまっていました。
このままでは新規事業が増える度に間接業務の余計なコストが発生してしまう。そう考え、請求機能を一元化することにしました。プロジェクト完遂後は情報転記コストゼロ・請求業務の省力化・メンテナンスするエンジニアの工数削減が達成できました。結果、削減された分の工数をお客様への価値提供に近い業務に割り当てる事が可能に。「複雑・ミスができない・止められない」と言う非常に難易度が高く、苦しいプロジェクトでしたが、やり切って良かったと実感しています。

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(業務プロセス改善のイメージ)

信頼できるチームだから成し遂げられた「難易度の高い仕事」

– どちらも非常に影響範囲が大きく、難易度の高そうなプロジェクトですが、やり遂げられたポイントはどこにあるのでしょうか?

もし外部に委託したら数千万円ほどかかるプロジェクトだったのですが、ビズリーチは今までプロダクトを全て内製しており、SIer出身や業務改善コンサル経験者など様々なバックグラウンドを持つ仲間がいたということは、大きかったと思います。また、プロジェクトメンバーが「全員が創業メンバー」というビズリーチのバリューを体現して、自分の守備範囲を超えた働きを見せてくれたことにも非常に助けられました。

– 今後、会社をどのようにしていきたいですか?

ビズリーチは、これからまだまだ成長していく会社だと思っていますし、そうしないといけないと思っています。これまで取り組んできた施策で、そのための基盤を作ることはできましたが、きっとまた新しい課題が生まれてくるはずです。それらの課題を対処療法ではなく、「本質的に解決していくこと」を続けていきたいです。個人的には「人がやっていることをどのようにプロダクトに置き換えるか」にチャレンジしていきたいですね。そのうえで事業に携わるメンバーが「人がやるべき仕事」に集中し、「イノベーションを起こすための時間」がさらに生まれていくような会社にしたいです。

– 最後にひとことお願いします!

業務プロセス改善は生産性向上という観点において大きなポテンシャルを秘めていますが、事業部の仕事と比べると地味に見られがちです。きちんとコストをかけなければいけないはずが、なかなか周囲の理解を得られないと感じている人が多いように感じます。イベントでもこのあたりの話しで大きく頷く方が多かったような気がします(笑)。ビズリーチには「価値あることを、正しくやろう」というバリューがあり、お客様への価値提供につながることをきちんと説明できれば上長や経営メンバーも積極的に協力してくれるため、今回のプロジェクトも無事に成功させることができました。

さまざまな場所で「働き方改革」という言葉を耳にしますが、業務プロセス改善によって全体の生産性を上げることで「価値あることを、正しくできる会社」が増えていったらいいなと思います。

BPRポジション情報

hrmos.co

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この記事を書いたメンバー

荒井 利晃 / Toshiaki Arai


電気通信大学大学院を卒業後、2014年に新卒1期生としてビズリーチに入社。エンジニアとしてニクリーチの立ち上げや、キャリアトレックの開発リーダーを経て、現在はエンジニア職・クリエイティブ職の新卒採用に従事。学生時代ライターとしての業務経験を持ち、密かにReach Oneの人気ライター枠を狙っている。