Reach One|株式会社ビズリーチ(BizReach)【企業公式ブログ】

株式会社ビズリーチの公式ブログ「Reach One(リーチワン)」です。 Reach Oneでは、ビズリーチのメンバーやプロジェクトの紹介、社内外のイベントレポートなどを通じて、「ビズリーチのイマとこれから」をお伝えします。

REACH ONE

ビズリーチのイマとこれから

CTO竹内、異能の14歳鷲見氏とテクノロジー×ヒトの未来を語る【前編】

こんにちは!Reach One編集部です。

先日ご縁をいただき、中学3年生の鷲見題市さんがビズリーチオフィスにきてくださいました。「これからの人の働き方」「人はどこまで進化できるのか」など、それぞれの研究対象がヒトという共通項のある二人。AIやバーチャル世界が私たちの生活に参入し始めるテクノロジーの未来について語り合いました。
今回Reach Oneでは、二人の対談の様子を2回に分けてお届けします!

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【プロフィール】
鷲見 題市さん /Daichi Washimi(写真右)
2004年生まれ。自分でカリキュラムを選択できない、日本の教育に違和感を覚え、小学生時代をイギリスで、中学時代をアメリカで過ごす。孫正義財団*1一期生。
 

竹内真/ Shin Takeuchi (写真左)
2001年、電気通信大学情報工学科を卒業。2008年、株式会社ビズリーチ創業に参画し、サービス開発を手掛ける。機械学習、深層学習などAI関連技術の分野で研究開発を進め、アルゴリズムやエンジンを開放。株式会社ビズリーチ取締役CTO。

鷲見さんが孫正義財団の一員になったきっかけ

鷲見さん: コネチカットの中学校に1年半通ったあと日本に帰国し、孫正義財団の存在を知りました。「すごい人物なんだなぁ!」というのが当時の率直な気持ち。ダメもとで応募してみたところ、見事財団生となれたんです。今は財団のサポートを受けながら、研究に勤しむ日々。高校からは再びアメリカに戻って進学する予定です。

竹内: 今、僕は40歳。鷲見君と2倍以上も年齢が離れているんだね(笑)インターネットもなく、民放は2チャンネルのみ。「笑っていいとも!」が夕方に、アニメは3週間遅れで放送される…そんな環境で育ったよ。手に取れる情報が少ない代わりに、本や図鑑をよく読んだなぁ。特に天文学が好きだった。
ところで、鷲見君は高校でやりたいことは決まっているの?

鷲見さん: もともと工業系エンジニアリングの高校に行くつもりでしたが、今はあらゆる選択肢があるアカデミック系の学校へ行きたいと考えています。アメリカの高校では、生徒の「やってみたい!」という声を積極的に支援してくれるので。

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鷲見さん

また、最近同じ財団生と一緒に「異世界転成」の研究を始めました。コンセプトは、人間はバーチャルの世界で生きていけるのか?というもの。ここ数年の急激な技術進化で、2016年代には一般市民もプログレードの専門機材を購入できる時代に突入。2020年以降はこの風潮がもっと顕著になる半面、さまざまな問題も起こると思われます。僕たちは、そこで起こるであろう問題を解決しながら、良い方向を見出したい、そういう研究をしています。

身近になってきた「バーチャル世界」

竹内: バーチャル世界の根本にあるのはエンジニアリングだけど、生物学や理学、知覚など、いわゆる「工学的なモノとの単なる接続」というよりは、「電気信号的な接続」という面で考えていかないと、バーチャルは現実を越えられないんじゃないかな。

鷲見さん: 本当にその通りで、それは今流行りのVRにも言えることですね。VRは人間の肌に直接信号を送っているというよりも、物体と物体の間、たとえば「液晶画面」のような別々の2つのものに、一方通行に信号を送り続けている感じ。するとバーチャル上では、「大体こんな感じ」という五感・第六感のような人間独特の感覚を再現できないなど、問題が起こります。再現するためには、なんらかの方法で人間の体とコネクトし、信号を送り続けなければならないと思うんです。

竹内: なるほど。バーチャル世界って、最後はどこに行きつくんだろう?特に僕は、このままだと人間が楽な方に、欲望にストレートに従っていく未来しか思い浮かばないことが多くて。それも決して悪いことではないんだろうけど。だから、鷲見君の研究のように、バーチャルな世界を活用しながら、人間を良い方向に導く未来も素敵かもしれないね。

AI(人工知能)の進化

鷲見さん: AI(人工知能)が人間の仕事を奪うと言われている現在、AIの進化は止められないと思います。だから進化を止めるというより、失われた機会や職業をバーチャルで学べたら面白い。またバーチャル業界が発達するにつれて、それを支える新たな職業も増えていくでしょうね。そして、最終的に人間の意志や思考を全てバーチャルに入れて、データ化・暗号化したら…果たして「心の世界」はどうなるのか?なんてことまで考えたりして。こういったバーチャル世界がある未来のメリットについて考えるのは面白いですね。

竹内: 正直、現在のAIレベルでは、インテリジェンスなことやルーチーン的なことしかできない。もちろん便利な世の中になる可能性はあるけど、触覚や味覚を刺激するものではないから、人の欲望をコントロールするような世界は遠いかなって考えているよ。

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竹内

ただ、AIは人に関わるセンサーをラッピングする役割になるから、僕の中では怖い存在でもある。たとえば、僕がものすごいAIを作ったら、そのせいで職業を失う誰かに恨まれるかもしれないAIって果たして本当に良いものなのだろうか?って考えさせられるよね。「本当にこれは良いものか?」と疑問を持つのも大切なことだと、僕は思う。

鷲見さんが今後やってみたいことや、将来的に叶えたいこと

鷲見さん: これだけ短いスパンの中で、ロボットもAIも急速に技術が進歩しています。そんな中で、一番長い間で進化していないのは、実は我々なんじゃないかと思って。

「人間の思考と視野」に関するこんな研究がありました。

ある2つのイベントが同時に発生した際、それ以上のタスクを理解し、こなせるのか?

現在これを遂行できるのは、人間ではなくロボット。Hondaのアシモは、同時に5~6人に話しかけられても理解し、同時にプロセスを組み、優先順位を決めて処理できます。じゃあ、人間がアシモのような処理能力を身につけるには?

たとえばAR(拡張現実)のような技術をもって、コンパクトなチップを人間の体に埋め込んでみようか?でも、もしそのチップが不良になったら、データのバックアップはどうすればいいのかな…。そんな風に人間の進化についてばかり考えています。

竹内: その場合はエンジニアリング技術でアプローチするのかな?

鷲見さん: そうなりますが、その前にまずは「人間の体」を隅々まで理解することが必要かも。こんなに技術が発展していても、人間の体はまだまだ謎に包まれていますから。どのように体内に組込み、どうやって信号を送ればいいのか。それには工学技術だけではなく、医学的な観点も必要ですね。

竹内: 僕も昔、そんな未来的なことを考えていたなぁ!そのために脳神経科学とか心理学、歴史や宗教学的なものまで、いろいろと勉強してみた。特に宗教学なんかは、それぞれの思考の型が見えてきたりして、「人間」ていうのは本当に興味深いよね。


「バーチャル世界」や「ヒトの進化」の話に花が咲いた二人。本記事には書ききれないほどたくさんのことを話していました。 後編では「技術の進化/ヒトの幸せ」や「善と悪」にフォーカスした対談が続きます!どうぞお楽しみに!

*1:25歳以下(原則応募時点)の児童・生徒、学生などの若者を対象に、才能を発揮できる場の提供や留学支援、返済不要の奨学金付与を実施する一般財団法人。代表理事はソフトバンクグループ代表の「孫正義」氏。
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