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ビズリーチのイマとこれから

土壌づくりを大切にしたマネジメントを

こんにちは、ReachOne編集部の乾友香です。
今回は、プロダクトデザイン室 キャリトレ事業グループ 兼 新卒事業グループの李 元杰のインタビューをお送りいたします。

内モンゴル出身の李は、大学院を修了するタイミングで日本の企業に就職。起業も経験したのち、2016年11月にデザイナーとしてビズリーチへジョインし、2018年2月からはマネージャーとしても活躍。2019年2月にはBizReach Awards「ベストマネージャー賞」にも選ばれました。多彩な能力を発揮している李が、マネージャーとしてやってきたことや、考え方をご紹介します。

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李 元杰 / Yuanjie Li
内モンゴル出身。高校、大学ではコンピューターサイエンスを専攻し、大学4年で起業。大学院修了後に日本へ渡り、エンジニア・Webディレクター・プランナーなどを経験した後、日本でも起業。のちに2016年11月にデザイナーとしてビズリーチに入社。「キャリトレ」のリードデザイナーとして活躍し、2018年11月からはマネージャーに。BizReach Awards2018年2月「ベストデザイナー賞」、2019年2月「ベストマネージャー賞」を受ける。

世界に出てデザインを学びたいという思いで日本へ

内モンゴルで生まれて、12歳から上海で暮らしました。その頃からPhotoshopやFlashなどのツールに触れて遊ぶようになり、当時はデザインをしている意識はありませんでしたが、それが私にとってデザインのスタートでした。

高校・大学ではコンピューターサイエンスを専攻し、大学4年生のときにはソフトウェアのコンサルティング会社も立ち上げました。しかし、大学院を修了する頃に今後の人生について改めて考えるようになったんです。コンサルティングの会社以外にも個人でダンススタジオを経営するなど、好きなことややりたいことはたくさんありましたが、やはり一番好きなことはデザインだと改めて思うようになりました。

世界に出て更にデザインを学びたいという思いをずっと持っていたので、今が実行する時だ、と海を渡る決心をしました。

日本を選んだのは、日本人の真面目で丁寧なところや、約束を守る国民性がとても好きだったこともあり、そんな時に友人の誘いで日本の企業が集まる就活イベントに参加したことがきっかけです。就活イベントに出展していた広告代理店に内定をいただき、入社を決めました。その会社ではフロントエンドエンジニア・Webディレクター・プランナーなど、さまざまな職種を経験しました。

やりがいがあってとても楽しかったのですが、2年半働いた頃、日本に住む友人4人と一緒にアプリを開発・運営する会社を立ち上げることになり、退社しました。しかし、新しく立ち上げた会社は伸び悩み、1年ほどで解散することに…。

ちょうどその頃に、ビズリーチから話をいただいたんです。話を聞きに行くとどの方もとても親切で、誰もが人のためになること・仲間のためになることを一番に考えていることに感動しました。ここでなら良い仕事ができそうだと思い、入社を決めました。

入社は2016年の11月で、挑戦する20代の転職サイト「キャリトレ 」のリードデザイナーとしてサービスのデザインや、「BIZREACH DESIGNER BLOG」などのビジュアル制作を担当しました。また、2018年の2月には、リードデザイナーと兼務でマネージャーになりました。中国で10名くらいの会社を経営していたので、マネジメント自体は初めてではありませんでしたが、会社の規模も違うし、日本人と中国人では文化も違います。

マネージャーとしてどうするべきか、良いチームを作るためにできることは何か。最初は眠れない日もあるくらい、毎日考えていました。私は中国で生まれ育ったので、思ったことを日本語でうまく表現できないことや、日本の文化を理解しきれていないところもあります。それでもマネージャーを任せてくれた会社への感謝の気持ちが大きかったので、期待に応えて絶対に結果を出したいと思いました。

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デザインのことを考える前に自走できるチームづくりを

今のメンバーによるチームができたのは2018年の8月。メンバー4人中3人が新卒3年目以内のメンバーでした。デザイナーは一朝一夕で成長できるものではないと思います。だから、デザインの向上について考えるよりも前に、仕事への向き合い方やチームの方向性、お互いを理解することが大切だと考え、チームができてすぐ、ワークショップに時間をかけることにしました。

まずメンバーと確認したのは、仕事に対する考え方についてです。プロダクト全体をデザインする立場を目指し、そのためにはどうすればいいか、という観点で仕事をスタートさせる人も多いのですが、その前に学ばなければならないこと、知っておかなければならないこと、身につけておかなければならないことはたくさんあると思っています。

プロダクトデザイナーの前に、そもそもデザイナーの仕事の基本は何か、デザイナーである前に、ビズリーチ社員としてどうあるべきか。つまり会社の利益を考えなければならない、同僚と力を合わせて目的を達成しなければいけない。さらに、ビズリーチ社員、社会人、そして人間としてどうあるべきか。

人間としてフィジカルやメンタルをどう保つか、社会人として、約束をきちんと守る、職種関係なくルールやモラルを守る、など…。そんな風に、デザインの話の前に、仕事をするにあたり大切なことをインプットし、確認していくことから始めました。

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ベースとして考えて欲しい価値観を伝えた後は、自分たちで考えて動き、改善できるチームになるための話し合いをしました。自分たちが大切にしている価値観や好きなこと、嫌なことは何か、困っていることはあるかなど、自分の内面を出したり、相手の本心を引き出したり。

それを踏まえたうえでどのようなチームを目指すべきかを考えて、チームとして大切にしていきたい「Enjoy」「Be frank」「Be bold」「Don't be alone」「Keep Learning」の5つの指針を打ち出しました。

「Enjoy」は仕事を楽しもうということ。
楽しんで仕事ができれば、良い結果もついてくるものです。

「Be frank」は、お互いに遠慮しないでいこう。
チームができてすぐの頃はみんなすごくシャイで、自分の意見がすぐに言えないし、同僚や先輩の時間を自分のために使うのは申し訳ないと、話しかけるのも遠慮してしまうような状態でした。でもチームで仕事をするのだから「frank」になんでも言えることの大切さを共有しました。

「Be bold」は、大胆に。
ビズリーチのクレドにもある「できる理由から始めよう」を体現していきたいと決めました。どんなに難しいことでも、できると思った瞬間にすべてが変わる。自分にできることを考えて、最初の一歩を踏み出すことがとても大切です。そのためには、失敗を恐れていてはいけない。みんな、良い仕事をしたいと思っています。わざと悪い結果を出そうとする人はいない。だから失敗は仕事の一環、失敗しても周囲は怒るべきじゃない。失敗を恐れず、自分が良いと思ったことは、胸を張ってやるべきです。自分にはこんなことができるんだという、良い意味での競争意識を持ってチャレンジして欲しいと思いました。

「Don't be alone」は、一人で悩まない。
困ったときに一人でずっと悩んでしまう人もいますが、ちょっと仲間に相談したらすぐに解決方法が見つかることも結構あるものです。ビズリーチのクレドにも「巻き込み、巻き込まれよう」という言葉があります。
一人でできることには限界がある。仲間を巻き込むことで想像もできないほどの大きな推進力が生まれることもあります。力を必要とする仲間がいれば積極的に巻き込まれ、必要なときは巻き込んでいく。そんな思いを込めました。

「Keep Learning」は、学び続けよう。
代表の南は「生き残るために変わり続ける。そして変わり続けるために学び続ける」と常々語っています。この言葉は、急速に変化する時代を生きていくうえで、ビズリーチ社員全員で創り上げてきた言葉であり、今後も体現していきたい言葉です。私たちも学び続けて、成長していきたいと考えました。

こういった価値観をチームで共有するは、とても大切だと思います。マネージャーと自分だけで同じ価値観を持っていても、他のメンバーが同じように考えているかどうか不安に思うだけで、結局遠慮して実行できないこともある。だからワークショップを通じて、チームで良い仕事をするための土壌づくりに時間をかけました。

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良いデザイン・プロダクトを作ることはもちろん大切ですが、土壌づくりも同じくらい大事だと思っています。誰でも成長しやすい、働きやすい環境が、結果的に良いパフォーマンスを生み出すし、メンバーが指示を受けて動くのではなく、自発的に動けるようになることで、何倍もの成果を出せるチームになっていくと思っています。

ワークショップの内容は、今までの経験などを元に悩みに悩んで考えました。私のチームだけでなく、別の部署の新人研修でも同じような内容のワークショップをしたところ、「受け身だったメンバーが自発的に仕事をとりに行くようになった」「コミュニケーションを大事にするようになった」などの報告がありました。半年間しっかりと考えたワークショップだったので、良い効果を出せたことは嬉しかったです。

任せることへのジレンマと戦いながら

ワークショップを行ってからは、できるだけレビューやサポートを中心に、見守るスタンスでメンバーと接するように努めました。が、最初これに慣れるまで少し時間がかかりました。

メンバーはとても優秀で期待以上のパフォーマンスをしてくれていたのですが、仕上がりが思っていたものと違うと、お願いしたいイメージを伝えることの難しさを感じて、自分で手を加えたくなることもありました。

メンバーに任せる部分が大きくなればなるほど、細かい部分が把握できなくなっていくことも不安でした。「こんなに任せても良いのか?」「もっと自分が手を出したほうがいいのか?」と、答えが見つからなくて、悩みながら進んでいくという感じでした。でも、メンバーに任せることへの不安を克服しないとマネジメントはできない、メンバーを信じることが自分のやるべきことだと考え、できる限り任せる方針を貫きました。

私の不安と裏腹に、メンバーはとても頑張ってくれたと思います。みんな能力が高く素直で前向きで、受け身にならず積極的に仕事をしてくれました。メンバーのおかげで、私の負荷はかなり少なくすんだと感謝しています。

2019年2月のBizReach Awardsで「ベストマネージャー賞」をいただきましたが、マネージャーとして正しい行動ができていたのか、今でも確信が持てていません。任せすぎた部分もあったかもしれないと、反省するところも多くて。

だからこの半年間でやってきたことを評価してもらえるとしたら、「ベストマネージャー賞」というより、「ベストチーム賞」のほうがしっくりくるというのが本音ですね。

私一人ではなく、メンバーが頑張ってくれたからこそなんです。チーム全員が同じプロダクトに対する哲学や共有概念を持ち、一緒に同じ方向を目指すことで良い結果になったと思います。

実際にマネージャーをして感じたのは、デザインマネージャーも、ヒト、モノ、カネ、情報、時間、といった経営資源を全部マネジメントする必要があるということ。デザイナーとしての能力だけでは不足しているんですよね。これからも、メンバーそれぞれの能力を引き出し、パフォーマンスを最大化できるチームを作っていければと思います。


この記事をインタビューしたメンバー

乾 友香/ Yuka Inui


新卒で銀行に入行し、その後人材紹介会社でキャリアアドバイザーとして勤務。2018年にビズリーチに入社。現在は人財採用部の採用マーケティンググループにて採用に関わるコミュニケーション設計や、Reach Oneの編集を担当。特技は歌モノマネ。